第10回 比較広告

私が承る医薬品等の広告に関するご相談の中で、近年、目立って増えている案件の一つが、他社製品等との比較広告です。今回は、比較広告を実施する際の注意点についてご紹介します。

 

医薬品等適正広告基準によれば、他社の製品を誹謗するような広告な行ってはならないこととされており、また、製品同士の比較広告は「自社製品の範囲で、その対照製品の名称を明示する場合に限定され、他社製品との比較広告は行わないこと」とされています。

 

過去の事例においては「◯◯製品と比較して」といった文言のほか、「ひと味違う」「変えてよかった」「普通の…ではない」といったものが不適切と判断されたことが報告されています。

 

また、不正競争防止法では、競業者(ライバル会社)の信用を害する虚偽の情報を広める行為(信用毀損行為)があったときは、ライバル会社から行為の差止め、損害賠償や謝罪広告の掲載等を請求され得ることが定められており、

 

過去の判例では「◯◯◯◯は、一般的な□□□□︎に比べ約5倍の△△△△効果を実現」といった広告をしたところ、この内容が他社製品を誹謗しているものと判断され、広告の差止めを余儀なくされたという事例があります(下図参照)。

医薬品等の比較広告を行う際には、行政機関だけでなく、その内容によってはライバル会社からも介入を受けるリスクがあり、自社製品同士での比較であることを明示する等、より慎重な姿勢が求められることにご留意いただければ幸いです。

 

出典:医薬品・化粧品等 広告の実際2006 薬事監視研究会

平成18年10月18日 知財高裁判決(事件番号 平成17年(ネ)10059号)

 

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